東京・谷中の寺・東京・谷中の寺院

寺院散策・寺院散歩・寺院探訪

東京・台東区・谷中の寺・寺院を歩く

TOKYO TEMPLE GUIDE 東京寺院ガイド・台東区・長明寺
日照山 長明寺

台東区谷中5丁目10−10

銅鐘(どうしょう)・(台東区有形文化財)
銅鐘

 本銅鐘は、総高122,9センチ、口径75,1センチ
銘文によると天和二年(1682)初冬(十月)十六日、
屋代安次が自らの逆修供養のために寄進した。逆修とは
生前に自分の死後の冥福を祈るために仏事を修することで
ある。撰文は下総国飯高(現・千葉県八日市場市)の日蓮
宗檀林所として著名な飯高寺の僧性孝、書は長明寺四世住
職日習、鋳物師は椎名伊予良寛。鋳物師の椎名家は江戸時
代初頭に多くの作例を遺し、椎名伊予吉次を初代とする江
戸鋳物師の名家である。
 椎名伊予良寛は延宝九年(1681)頃から元禄十三年
(1700)頃にかけて活躍した鋳物師で、およそ二十六
点の作品を残している。銅鐘が十九点、銅燈籠が二対四点
宝塔・水盤が各一点である。とくに宝塔は上野寛永寺にあ
る将軍家墓所のひとつで、四代将軍家綱(厳有院)の墓で
ある。このように将軍家の墓の鋳造を任されている事から
も、椎名良寛が当時実力を伴った著名な鋳物師であったこ
とがわかる。